婦人科検診
当院では、世田谷区の子宮がん検診や、子宮頸がんを予防するHPVワクチン接種、ブライダルチェック(保険適応外)にオプションでAMH検査を行っています。また骨粗鬆症検診にも対応しています。
子宮がん検診
子宮頸がん検診を受けましょう!
子宮頸がんの原因は主にヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。
HPVはごくありふれたウイルスで性交渉による感染がほとんどで、性交渉の経験がある方であれば誰もが感染する可能性があります。生涯でおおむね80%以上の方がHPVの一度は感染します。
世界的にはHPVワクチンが広くおこなわれており、子宮頸がんの罹患率が激減しています。ところが日本ではHPVワクチンの積極的勧奨が控えられてしまった結果、世界の動向とは真逆に20~30代の若い女性に子宮頸がんが増加してしまう結果となり、日本における20~30代では一番多いがんとなっています。毎年約10,000人の女性が新たに子宮頸がんと診断され、約2,800人が子宮頸がんで亡くなられています。
子宮頸がんの発症年齢と出産年齢のピークが重なっており、子育て世代の母親が子供を残してお亡くなりになることもしばしばみられるため、「マザーキラー」とも呼ばれています。
定期的にがん検診を行う事をお勧めいたします。
当院では一般的な検診だけでなく、検診にて異常を指摘された場合の精密検査にも対応しています。
子宮がん検診の実際
子宮頚がん検診の場合、以下の診察を行います。概ね3分くらいで終わります。
クスコ診 | 膣に膣鏡をかけて子宮頸部の状態を確認します。おりものの状態も観察します。 |
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細胞診 | 子宮頸部を専用のブラシやヘラで擦過して細胞を採取します。これを顕微鏡で見る検査に提出します。 結果が出るまで1~2週ほどの時間がかかります。 |
双合診 | 手袋をつけた手で子宮や卵巣を膣側と腹側から挟み込むようにして腫れや痛み、癒着の有無を判断します。 |
HPVワクチン接種
子宮頸がんはHPVワクチン接種で予防できます!
HPVですが、感染した方すべてががんになってしまう訳ではありません。
通常は感染しても免疫力で自然に排除されますが、一部のものが長い間持続感染し正常細胞が少しづつがん細胞に変化していく事があります。
HPVには200種類以上の型がありますが、これらの一部が子宮頸がんの原因となります。外陰・膣・肛門のがんや口腔・中咽頭がん、陰茎がんの原因にもなります。また尖圭コンジローマという皮膚や粘膜にできるイボを引き起こすことがあります。
HPVワクチンは子宮頸がんを引き起こす高リスク型のHPV感染を予防します。
現在は3種類のワクチンが認可されています。
HPVワクチンは半年かけて3回の接種が必要ですが、9価ワクチンの場合、9歳以上15歳未満の女性は合計2回の接種とすることができます。
HPVワクチンは定期予防接種になっています。小6~高1の女子は無料で接種できます。1997~2007年度生まれの女性は、2024年度まで無料で接種できます(キャッチアップ接種)。すでにHPVワクチン接種が広く浸透した国々(接種率80~90%以上)ではHPVワクチンが高度異形成(子宮頸がんの前癌病変)の発生を99%抑制したなど、子宮頸がんの根絶を期待させるデータが数多く出てきています。
世界各国の政府が中心となって世界中でワクチン接種が実施されています。
HPVワクチンの安全性
HPVワクチンは安全なの?
2013年にワクチン接種を受けた後に広い範囲に広がる痛みや不随意運動などを中心とする多様な症状が起きたことが報告され、ワクチンとの関連性の調査を行うために定期接種の積極的勧奨が一時中止されたことがありました。
このニュースによりHPVワクチンについて不安に感じている方もあると思います。専門家の調査の結果、これらの症状は「機能性身体症状(何らかの身体症状はあるものの、その身体症状に一致する検査上の異常所見が見つからない状態)」と考えられており、ワクチンを接種していない集団にも全く同じ症状を呈する方が、ワクチンを接種した集団と同じ頻度で認められることが分かりました。また諸外国においてもワクチン接種と因果関係がないことを示唆するデータは出ましたが、因果関係を証明するデータは全く出ていません。
ブライダルチェック
(保険適応外)
結婚前に婦人科的に子宮・卵巣やSTD(性行為感染症)のチェックを行う検診です。
内診の無いコースと内診のあるコースの2種類を行っています。
また、ブライダルチェックには、オプションでAMH検査の対応も可能です。
内診の無い コース |
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内診のある コース |
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